学校長挨拶

学校長挨拶

MESSAGE


  令和5年度がスタートしました。マスク着用については個人の判断に委ねられるようになったとは言え、まだコロナ禍前に戻ったとは実感できません。しかしコロナ禍でできなかった本校独自の教育活動が再開されて、令和5年度は飛躍の年になるのではないかとの期待感があります。

  本校は1928年(昭和3年)に「大阪鉄道学校」として創立され、以来90余年の変遷を経て「大阪産業大学・大学院」、「大阪桐蔭中学校・高等学校」を併設する総合学園へと発展してまいりました。

 

  学園発祥校である本校ですが、令和10年(2028年)には「学校創立100周年」を迎えます。5年後ですから今の中学2年生が高校3年生になっている年度です。その100周年に向けて、今年度はいろいろな計画や準備が進む大切な年になると思います。在校生の皆さんには新たな歴史を築くため、そして何よりも一人一人の夢の実現のために充実した学校生活を送ってもらいたいと思います。

 

  創立者 瀬島源三郎先生は、建学の精神「偉大なる平凡人たれ」を掲げて、「平凡な日常生活を大切に送っていくこと、地道にたゆまず努力していくことは偉大なことである」と説き、その教えは現在の徳育・知育・体育の三位一体教育の実践に繋がっています。3つの教育のうち徳育を先頭に位置付けているのは、知育も体育も徳育の上に育まれると考えられているためです。

  今では本校の良き校風・伝統になった「挨拶の励行」のように、鉄道学校から大阪産業大学の附属高校へと変遷してきた歴史の中で、この建学の精神は脈々と受け継がれています。ポスターに掲げた「志高く、進め未来へ。」のキャッチフレーズもこの建学の精神に基づくものです。生徒の皆さんの夢の実現、目標の達成のために失敗を恐れず前に進むことです。自分の可能性を信じて、粘り強く努力することが大切です。

  本校では、卒業生の80%が四年制大学へ、短期大学・専門学校を含めれば95%超の者が高校卒業後に進学をします。「大阪鉄道学校」が創立されて、運転士や機関士と言った鉄道マンを多く輩出してきた時代と比べれば進路・就職状況は全く異なります。

  社会に有為な人材の育成を目的に設立された「大阪鉄道学校」時代とは異なり、高校卒業後には、ほぼ全員が大学等へ進学する高等学校に変化しているのですから、その高校三年間は、大学へ進学するための力をつけること、または大学に行ってから困らない力をつけることが重要になっています。ですから、この高校三年間は「何をするか、どのような力をつけるか」を考えて充実した高校生活を送らなければなりません。

  受験生及び保護者の皆様には、この大阪産業大学附属高等学校を進路先としてご選択いただき、人生における最も大切な高校3年間を本校で過ごしていただきたいと切に願っております。

  終わりに、令和5年度は、本校を応援していただいております多くの皆様と、心ひとつに力を合わせ、「偉大なる平凡人たれ」の精神に則る素晴らしい学校づくりに邁進してまいりますことをお約束して、今年度初めのご挨拶といたします。

令和5年5月1日

大阪産業大学附属高等学校
校長    平岡 伸一郎