学校いじめ防止基本方針

学校いじめ防止基本方針

BULLYING PREVENTION

平成26年4月28日
大阪産業大学附属高等学校

第1章 いじめ防止に関する本校の考え方

1. 基本理念

いじめは、その子どもの将来にわたって内面を深く傷つけるものであり、子どもの健全な成長に影響を及ぼす、まさに人権に関わる重大な問題である。全教職員が、いじめはもちろん、いじめをはやし立てたり、傍観したりする行為も絶対に許さない姿勢で、どんな些細なことでも必ず親身になって相談に応じることが大切である。そのことが、いじめ事象の発生・深刻化を防ぎ、いじめを許さない生徒の意識を育成することになる。
そのためには、学校として教育活動の全てにおいて生命や人権を大切にする精神を貫くことや、教職員自身が、生徒を一人ひとり多様な個性を持つかけがえのない存在として尊重し、生徒の人格のすこやかな発達を支援するという生徒観、指導観に立ち指導を徹底することが重要となる。
本校では、「偉大なる平凡人たれ」という建学の精神のもと、社会の発展や人類の福祉に貢献できる人材育成を目標に掲げ、他者を尊重する精神の涵養に努めている。いじめは重大な人権侵害事象であるという認識のもとに、ここに学校いじめ防止基本方針を定める。

2. いじめの定義

「いじめ」とは、生徒が、同じ学校に在籍しているなど何らかの関わりがある他の生徒に対して行う心理的又は物理的な影響を与える行為(SNSを通じて行われるものを含む)であって、当該行為の対象となった生徒が心身の苦痛を感じているものをいう。
具体的ないじめの態様は、以下のようなものがある。
・冷やかしやからかい、悪口や脅し文句、嫌なことを言われる。
・仲間はずれ、集団による無視をされる
・軽くぶつかられたり、遊ぶふりをして叩かれたり、蹴られたりする
・ひどくぶつかられたり、叩かれたり、蹴られたりする
・金品をたかられる
・金品を隠されたり、盗まれたり、壊されたり、捨てられたりする
・嫌なことや恥ずかしいこと、危険なことをされたり、させられたりする
・パソコンや携帯電話等で、誹謗中傷や嫌なことをされる 等

3. いじめ防止のための組織

(1) 名称
「いじめ対策委員会」
(2) 構成員
校長、教頭、総括主事、生徒指導部主事、人権教育推進部主事、各学年主事、 教育相談主任、養護教諭
(3) 役割
①学校いじめ防止基本方針の策定
②いじめの未然防止
③いじめの対応
④教職員の資質向上のための校内研修
⑤年間計画の企画と実施
⑥年間計画進捗のチェック
⑦各取組の有効性の検証
⑧学校いじめ防止基本方針の見直し

4. 年間計画

本基本方針に沿って、以下のとおり実施する。

大阪産業大学附属高等学校 いじめ防止年間計画

1年

2年

3年

学校全体

4月

保護者、生徒への相談窓口周知
保護者アンケートによって把握された生徒状況の集約
新入生オリエンテーション
宿泊研修(Aコース)

保護者、生徒への相談窓口周知

保護者、生徒への相談窓口周知

第1回 いじめ対策委員会(基本方針の策定、見直しと年間計画の企画)

5月

人権意識アンケート
いじめ実態調査①
校外学習

人権意識アンケート
いじめ実態調査①
校外学習

人権意識アンケート
いじめ実態調査①
校外学習

いじめ実態調査①の集約

6月

人権教育週間
いじめ実態調査②
芸術鑑賞

人権教育週間
いじめ実態調査②
芸術鑑賞

人権教育週間
いじめ実態調査②
芸術鑑賞

いじめ実態調査②の集約

7月

保護者懇談会

保護者懇談会
国際科修学旅行

保護者懇談会

前期教員対象人権教育研修会
第2回いじめ対策委員会 (状況報告と取り組みの検証)

8月

夏期研修
(Uコース・Pコース・Gコース)

9月

人権啓発週間
いじめ実態調査③
体育祭

人権啓発週間
いじめ実態調査③
体育祭

人権啓発週間
いじめ実態調査③
体育祭

いじめ実態調査③の集約

10月

いじめ実態調査④

いじめ実態調査④

いじめ実態調査④

いじめ実態調査④の集約

11月

人権フォーラム週間
梧桐祭

人権フォーラム週間
梧桐祭

人権フォーラム週間
梧桐祭

後期教員対象人権教育研修会

12月

普通科修学旅行

第3回いじめ対策委員会
(状況報告と取り組みの検証)

1月

授業および生活アンケート
いじめ実態調査⑤

授業および生活アンケート
いじめ実態調査⑤

授業および生活アンケート
いじめ実態調査⑤

いじめ実態調査⑤の集約

2月

第4回いじめ対策委員会(年間の取り組みの検証)

3月

5. 取組状況の把握と検証

いじめ対策委員会は、年度当初と各学期の終わりに検討会議を開催し、取組みが計画どおりに進んでいるか、いじめの対処がうまくいかなかったケースの検証、必要に応じた学校基本方針や計画の見直し などを行う。

第2章 いじめ防止

1. 基本的な考え方

いじめの未然防止にあたっては、教育・学習の場である学校・学級自体が、人権尊重が徹底し、人権尊重の精神がみなぎっている環境であることが求められる。そのことを基盤として、人権に関する知的理解及び人権感覚を育む学習活動を各教科、特別活動、総合的な学習の時間のそれぞれの特質に応じ、総合的に推進する必要がある。
特に、生徒が他者の痛みや感情を共感的に受容するための想像力や感受性を身につけ、対等で豊かな人間関係を築くための具体的なプログラムを作成する必要がある。そして、その取り組みの中で、当事者同士の信頼ある人間関係づくりや人権を尊重した集団としての質を高めていくことが必要である。

2. いじめの防止のための措置

(1)いじめについての共通理解を図るため、教職員に対して人権教育研修を実施し、「いじめはどの学校、どの生徒にも起こりうる」という考えに立ち、いじめを許さない生徒・集団を育てる指導をめざす。
生徒に対しては、人権教育週間(6月)、人権啓発週間(9月)や人権フォーラム週間 (11月)などの人権教育学校行事を通じ、「いじめは絶対に許されない」という認識や 「正義や公正さを重んじる心」「命の大切さ」を育む。
(2)いじめに向かわない態度・能力を育成するために、自他の存在を認め合い、尊重しあえる態度を養うことや、生徒が円滑に他者とコミュニケーションを図る能力を育てることが必要である。そのために日頃から国語科をはじめ各教科などにおける言語活動の指導を充実させるとともに、学校をあげて、教職員がカウンセリング的な技法を身につけ、生徒の声に耳を傾ける学校文化をつくる。
(3)いじめが生まれる背景には、勉強や人間関係などのストレスが関わっていることを踏まえ、授業についていけない焦りや劣等感などが過度なストレスとならないよう、学校生活の中心となる授業を充実したものにし、わかる授業づくりを進め、すべての生徒が参加・活躍できる授業を工夫する。また、生徒一人ひとりが活躍できる集団づくりを進めるために、文化祭や体育祭などの行事を通じ、生徒たちが助け合い協力し合う場面を設ける。ストレスを感じた場合でも、それを他人にぶつけるのではなく、運動や趣味などで発散したり、誰かに相談したりする等、ストレスに適切に対処できる力を育む。教職員に対しては研修を実施し、いじめを助長するような不適切な認識や言動がないかなど、指導のあり方を考える機会を設ける。
(4)自己有用感や自己肯定感を育むために、学級活動において役割や仕事を公平に分担したり、発表の機会を与えたりして、どの生徒も活躍できるような指導を行う。
(5)生徒がいじめについて主体的に考える機会として、人権教育学校行事で標語を募集するなど、いじめ根絶に向けた意識を高める。また、生徒会やクラブのあいさつ運動を通じ、あいさつや礼儀を大切にすることにより、人と人との交流の大切さを理解するとともに、相手のことを考えて行動できるようにする。

第3章 早期発見

1. 基本的な考え方

いじめの特性として、いじめにあっている生徒がいじめを認めることを恥ずかしいと考え、いじめの拡大を恐れるあまり訴えることができないことが多い。また、自分の思いをうまく伝えたり、訴えたりすることが難しいなどの状況にある生徒が、いじめにあっている場合は、隠匿性が高くなり、いじめが長期化、深刻化することがある。
それゆえ、教職員には、何気ない言動の中に心の訴えを感じ取る鋭い感性、隠れているいじめの構図に気づく深い洞察力、よりよい集団にしていこうとする熱い行動力が求められている。

2. いじめの早期発見のための措置

(1)実態把握の方法として、人権教育推進部が中心となり、定期的に「いじめ実態調査」などのアンケートを行う。
(2)保護者と連携して生徒を見守るため、教職員は日々の保護者との連絡、保護者懇談会、後援会行事などの機会を利用し、保護者と情報の交換に努める。
(3)生徒、保護者、教職員が、抵抗なくいじめに関して相談できるように、教育相談室が窓口となり、保健室、スクールカウンセラーとの連携を図る。
(4)入学時に生徒、保護者に配布する「高校生活のしおり」や教育相談室、人権教育推進部、保健室が発行するプリントなどを通じ、相談体制の周知を図る。各学期に開かれるいじめ対策委員会の検討会議で、適切に機能しているかなど、定期的に体制を点検する。
(5)教育相談で得た個人情報の取り扱いについては、個人情報の保護を基本として必要最低限にとどめる。

第4章 いじめに対する考え方

1. 基本的な考え方

いじめにあった生徒のケアが最も重要であるのは当然であるが、いじめ行為に及んだ生徒の原因・背景を把握し指導に当たることが、再発防止に大切なことである。近年の事象を見るとき、いじめた生徒自身が深刻な課題を有している場合が多く、相手の痛みを感じたり、行為の悪質さを自覚することが困難な状況にある場合がある。よって、いじめた当事者が自分の行為の重大さを認識し、心から悔い、相手に謝罪する気持ちに至るような継続的な指導が必要である。いじめを受けた当事者は、仲間からの励ましや教職員や保護者等の支援、そして何より相手の自己変革する姿に、人間的信頼回復のきっかけをつかむことができると考える。そのような、事象に関係した生徒同士が、豊かな人間関係の再構築をする営みを通じて、事象の教訓化を行い教育課題へと高めることが大切である。

2. いじめ発見・通報を受けたときの対応

(1)いじめの疑いがある場合、ささいな兆候であっても、早い段階から的確に関わる。遊びや悪ふざけなど、いじめと疑われる行為を発見した場合、その場でその行為を止めたり、生徒や保護者から「いじめではないか」との相談や訴えがあった場合には、真摯に傾聴する。その際、いじめられた生徒やいじめを知らせてきた生徒の安全を確保するよう配慮する。
(2)教職員は一人で抱え込まず、速やかに学年主事や分掌責任者等に報告し、いじめ対策委員会と情報を共有する。その後は、いじめ対策委員会が中心となって、速やかに関係生徒から事情を聴き取るなどして、いじめの事実の有無の確認を行う。事実確認の結果、いじめが認知された場合、管理職が学校の設置者(理事長)に報告し、相談する。被害・加害の保護者への連絡については、家庭訪問等により直接会って、より丁寧に行う。
(3)いじめが犯罪行為として取り扱われるべきものと認められるときは、いじめられている生徒を徹底して守り通すという観点から、対応方針を検討する。なお、生徒の生命、身体又は財産に重大な被害が生じるおそれがあるときは、直ちに所轄警察署に通報し、適切に援助を求める。

3. いじめられた生徒又は保護者への支援

いじめた生徒の別室指導や出席停止などにより、いじめられた生徒が落ち着いて教育を受けられる環境を確保し、いじめられた生徒とその保護者の心のケアに努める。また、必要に応じてスクールカウンセラーと連携をとり、いつでも生徒とその保護者が来室できる環境を整える。

4. いじめた生徒への指導又はその保護者への助言

(1)速やかにいじめを止めさせた上で、いじめたとされる生徒からも事実関係の聴取を行う。いじめに関わったとされる生徒からの聴取にあたっては、個別に行うなどの配慮をする。
(2)事実関係を聴取した後は、迅速にいじめた生徒の保護者と連携し、協力を求めるとともに、継続的な助言を行う。
(3)いじめた生徒への指導にあたっては、いじめは人格を傷つけ、生命、身体又は財産を脅かす行為であることを理解させ、自らの行為の責任を自覚させる。なお、いじめた生徒が抱える問題など、いじめの背景にも目を向け、当該生徒の安心・安全、健全な人格の発達に配慮する。
その指導にあたり、再発防止を目的としたカウンセリングを別室指導や出席停止期間を含め、スクールカウンセラーにより継続的に行う。また、いじめた生徒の保護者と連絡を定期的に取りあう。

5. いじめが起きた集団への働きかけ

(1)いじめを見ていたり、同調していたりした生徒に対しても、自分の問題として捉えさせる。 そのため、まず、いじめに関わった生徒に対しては、正確に事実を確認するとともに、いじめを受けた者の立場になって、そのつらさや悔しさについて考えさせ、相手の心の悩みへの共感性を育てることを通じて、行動の変容につなげる。
また、同調していたりはやし立てたり、見て見ぬふりをしていた生徒に対しても、そうした行為がいじめを受けている生徒にとっては、いじめによる苦痛だけでなく、孤独感・孤立感を強めることになることを理解させるようにする。生徒は、いつ自分が被害を受けるかもしれないという不安を持っていることが考えられることから、すべての教職員が「いじめは絶対に許さない」「いじめを見聞きしたら、必ず先生に知らせることがいじめをなくすことにつながる」ということを生徒に徹底して伝える。
(2)いじめが認知された際、被害・加害の生徒たちだけの問題とせず、学校の課題として解決を図る。全ての生徒が、互いを尊重し、認め合う集団づくりを進める ため、担任が中心となって生徒一人ひとりの大切さを自覚して学級経営するとともに、すべての教職員が支援し、生徒が他者と関わる中で、自らのよさを発揮しながら学校生活を安心してすごせるよう努める。
そのため、認知されたいじめ事象について地域や家庭等の背景を理解し、学校における人権教育の課題とつなげることにより教訓化するとともに、いじめに関わった生徒の指導を通して、その背景や課題を分析し、これまでの生徒への対応のあり方を見直す。その上で、人権尊重の観点に立ち、授業や学級活動を活用し、生徒のエンパワメントを図る。その際、スクールカウンセラーとも連携する。体育祭や文化祭、校外学習等は、生徒が人間関係づくりを学ぶ絶好の機会ととらえ、意見が異なる他者とも良好な人間関係を作っていくことができるよう適切に支援する。

6. ネット上のいじめへの対応

(1)ネット上の不適切な書き込み等があった場合、まず学校として、問題の箇所を確認し、その箇所を印刷・保存するとともに、いじめ対策委員会において対応を協議し、関係生徒からの聞き取り等の調査、生徒が被害にあった場合のケア等必要な措置を講ずる。
(2)書き込みへの対応については、削除要請等、被害にあった生徒の意向を尊重するとともに、当該生徒・保護者の精神的ケアに努める。また、書き込みの削除や書き込んだ者への対応については、必要に応じて外部機関と連携して対応する。
(3)また、情報モラル教育を進めるため、教科「情報」において、「情報の受け手」として必要な基本的技能の学習や「情報の発信者」として必要な知識・能力を学習する機会を設ける。

附則 この方針は2014年4月28日より施行する。

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